ボディートークコラム

お腹に問題あり

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体に表れたサイン

つい先ほどまで元気だったのに、急に頭痛がしたり、おなかが痛くなったり、吐き気がしたり、気力が萎えてしまったりすることがある。原因がはっきりしていればともかく、何故そうなったのか、わけがわからない場合もよくある。

「病は気からというように、原因不明の場合は、心の 問題が体にシコリやユガミを生じさせているようだ。 1
K子さんは明るく元気な20代の女性である。弟子も多い中堅のピアニストである。そのK子さんがある日、体 調が悪くて個人レッスンを受けに来た。

彼女の訴えは、「起きると全身に悪寒が走り、何をする気力も出な い。幸い熱はない」すぐに病院へ行ったが原因はわからず風邪だろう、とのこと。しかし今まで経験したことのない体のふるえがあり、気が抜けてしまっていてとても不安だ。
ボディートークでは心と体の結びつきを調べる。全身に寒気がする場台は、たいてい腹に問題がある。

早速、仰向けに寝てもらっておなかに手を当ててみると、案の定、しっかりとシコリを作っている。K子さんの場合は胃の上部と下腹部左側をギュッと固くしていた。胃の上部のシコリは「いらたち」である。アセリの気持ちでイライラすると、この部位が硬くなる。

ちなみに「腹立ち」場合は胃全体が縮んで立ち上がったようになるし、 クヨクヨと思い煩うと胃の下部が硬くなる。また下腹部左側は「悔恨」のシコリである』K子さんのは、出来立てホヤホヤの「激しい後悔」の硬さであった。
「K子さん、昨日、何か大失敗していませんか?」と私が聞くと、K子さんはハッと して、「そうなんです」と息せき切ってしゃべり始めた。

彼女はピアノの教え子の結婚式に招待されていて、式は明日の1月15日(祝日)
と思い込んでいた。それで昨日の1月13日(日曜日)にパーティー・ドレスを準備していたところ、母親が「ちょっと変よ」と言いだした」15日は祝日とはいえ、仏滅である。普通は結婚式は行わないのではないか、という判断である。

K子さんはあわてて招待状を確かめてみると、やはり式は13日であった」手帳に写す時にうっかり15日と書き込んだようだ。勘違いと気付いた時は、折しも披露宴が行わ れている時刻であった。しかし今から出発していてはとうてい間に合わない。

どう言い訳したものか、K子さんはなすすべなく、悶々として、その夜、床に就いた。 そして翌朝、原因不明の激しい悪寒という症状となった。
話を聞きながら、私はK子さんのおなかを軽く揺すりながらほぐした。おなかを硬くしたた原因である心の問題を指摘しながら、その部位をほぐすと、シコリは消えていく。

やがてK子さんのおなかが柔らかくなるにつれて、手の先や足がポカポカしてきた。 息もゆったりとしていつもの笑顔が戻ってきた。そうなると失敗への対応策も浮かぼうというもので ある。「正直にわけを話して、もう一度お祝いの品を 奮発することにします」とK子さんは晴々として帰っ ていった。

体の問題を心が納得すると不安は消える。ところが、 体の痛みや不調と心の悩みの直接的なつながりを理解していない人は、原因不明の症状に右往左往することになる。

心に生じたイメージは必ず体に表れる。したがって 体に表れたサインから、逆に心の悩みを知ることも可能なのだ。ご自身も肩がピリッと痛くなって初めて、「あっ、今度の仕事は随分プレッシャーが る、かっているのだな」とわかることもある。
「肩の荷が重い』というのは、心にとっても 体にとっても同じ問題なのである。

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